皆さん、こんにちは。
今回は、日本時間 2025/04/04 (米国時間 2025/04/03) にリリースされた、Microsoft Configuration Manager (Configuration Manager, Microsoft Endpoint Configuration Manager (MECM), SCCM) Current Branch (CB) 2503 について紹介したいと思います。
今回のリリースは、X (旧 Twitter) で知りました。
ちなみに、2025/04/06 時点では、公式ブログには記事がアップされていませんでした。
Configuration Manager CB 2503 の新機能については、Microsoft Learn をご確認ください。
What’s new in version 2503 of Configuration Manager current branch
今回のリリースは、バグフィックスを中心としているようで、目新しい新機能の記載はありませんでした。。。
<Early update ring について>
今回もまたそうですが、Configuration Manager は、リリース当初は、Early update ring と呼ばれるリングに、PowerShell のスクリプトを実行してオプトインしないと Configuration Manager CB 2503 にはアップグレードできません。そのため、一定期間 (数週間) は下記の手順に従ってアップグレードを行う必要があります。
※ Configuration Manager CB 2503 にアップグレードする場合は、Configuration Manager CB 2403 以降を実行している必要があります。
<事前準備 : Windows ADK の更新>
必要に応じて、Configuration Manager サーバーのアップグレード前に、Windows ADK を更新してください。Configuration Manager Current Branch 2503 がサポートしている Windows ADK 情報を確認しようとしたところ、まだサイトが更新されていませんでした。
基本的には、Configuration Manager Current Branch 2409 と同等かと思います。
Support for the Windows ADK in Configuration Manager
<Windows 11 のサポート>
Configuration Manager での Windows 11 のサポートですが、 2107 の時からサポートされています。今回リリースされた 2503 においてもサポートされているはずです。こちらも、まだサイトが更新されていませんでした。
2409 から、Windows 11 version 24H2 がサポート対象になっています。
<Configuration Manager CB 2503 へのアップグレード方法 (Early update ring 編)>
- こちらのサイトにアクセスし、[Version 2503 opt-in script] をダウンロードします。
- インターネットからダウンロードしてきたファイルには Mark of the Web が付与されているため実行前に解除します。ファイルの [プロパティ] を選択します。
- [許可する] を選択します。
- [EnableEarlyUpdateRing2503.exe] を管理者権限で実行します。
- PowerShell スクリプトの展開先を選びます。既定では、同じフォルダーに展開されるようになっています。展開先を [Browse] で選択後、[OK] を選択します。
※ ここでは、[C:\EnableEarlyUpdateRing2503] を選択しています。
- PowerShell が展開されると、下記の画面が表示されますので、[OK] を選択します。
- PowerShell を管理者権限で起動し、PowerShell スクリプトを展開した先に移動後、下記のコマンドを実行します。
.\enableearlyupdatering2503.ps1 <サイト サーバー名 or CAS サーバー名>
- Configuration Manager コンソールを開き、[管理] > [概要] > [更新とサービス] を開きます。自動的に Configuration Manager CB 2503 がダウンロードされ、[インストールの準備完了] になりますが、ならない場合は、上部のリボンから [更新プログラムの確認] を選択します。
※ 必要に応じて [ダウンロード] も選択してください。
- タブの [状態] が [インストールの準備完了] になったら、上部のリボンから [前提条件チェックを実行] を選択します。
- 今回は前提条件チェックにて、合格しませんでした。
- まず、ODBC Driver 関連。
[失敗]:Microsoft ODBC Driver 18 for SQL セットアップを https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=2220989 からインストールします。
- 警告は下記の二つ。
[完了 (警告あり)]:資産インテリジェンス機能は非推奨となり、将来のリリースで廃止される予定です。資産インテリジェンス同期ポイントの役割を削除してください。詳細については、「https://aka.ms/removeAIsyncpointrole」を参照してください。
[完了 (警告あり)]:HTTPS/Enhanced HTTP で構成されたサイト サーバーでは、ネットワーク アクセス アカウントが必須ではありません。このアカウントの最小限の適切なアクセス許可を確認し、より高い特権を持つアカウントを削除してください。利用されていない構成済みのネットワーク アクセス アカウントを削除することをお勧めします。ネットワーク アクセス アカウントの必要なアクセス許可の詳細については、https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=2210348 を参照してください。
- ODBC Driver 関連は失敗なので、対処します。
前提条件チェックの説明に記載された URL ( https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=2220989 ) から Microsoft ODBC Driver 18 for SQL をダウンロードしてインストールしようとすると、下記のエラー画面が表示されます。
- そのため、ConfigMgrPrereq.log に記載されている URL ( https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=2299909 ) を用います。
構成マネージャーの設定に必要な SQL クライアントの前提条件がありません。; Error; Install the Microsoft ODBC driver 18 for SQL setup from https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=2299909. More information https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=2226618
- インストール ウィザードに従って、Microsoft ODBC driver 18 for SQL をインストールします。
- 再度、前提条件チェックを実施します。前提条件チェック実施後、警告だけになったので、[更新プログラム パックのインストール] を選択します。
- [Configuration Manager 更新ウィザード] が起動しますので、[前提条件チェックの警告をすべて無視し、要件を満たしていなくてもこの更新プログラムをインストールします。] にチェックを入れ、[次へ] を選択します。
- [機能] にて、そのまま [次へ] を選択します。
- [クライアント更新プログラムの設定] にて、既定の [検証なしでアップグレードする] を選択し、[次へ] を選択します。
- [ライセンス条項] にて、[ライセンス条項およびプライバシーに関する声明に同意する] を選択し、[次へ] を選択します。
- [クラウドアタッチ] では、既定のまま、[次へ] を選択します。
- [概要] にて、内容が正しいことを確認し、[次へ] を選択します。
- ウィザードを [閉じる] で閉じます。アップグレード作業が開始されます。
- アップグレード進行状況は、[監視] > [概要] > [更新とサービスの状態] にて確認することができます。
- アップグレード完了後に、Configuration Manager コンソールを開くまたは、Configuration Manager コンソール上にアップグレードの画面が表示されますので、コンソールをアップグレードします。
- Configuration Manager コンソール更新後、バージョン情報を確認すると Microsoft Configuration Manager CB 2503 にアップグレードされていることを確認できます。
<まとめ>
現時点 (2025/04/06) で、公式ブログが更新されないまま、CB 2503 がリリースされました。今回は主立った新機能が無いので、残念ですが、次回リリースの時は新機能に期待したいと思います。