Desktop Analytics のセットアップ方法

皆さん、こんにちは。

今回は、7/9 (火曜日) にパブリック プレビューになった Desktop Analytics について紹介したいと思います。(公式アナウンス ブログ)

Desktop Analytics とは、SCCM (Configuration Manager) と連携して、Windows クライアントのアップグレード (機能更新プログラム) に関する互換性情報などを提供してくれるクラウド サービスです。現在、組織内で利用している Windows バージョンを新しい Windows バージョンへアップグレードしても互換性があるかなどをチェックしてくれます。

Desktop Analytics は、Windows Analytics の後継サービスです。Desktop Analytics は、より SCCM と密接に連携します。

Desktop Analytics for Windows 10 and Office 365 ProPlus | Best of Microsoft Ignite

<前提条件 (必要なもの)>

・ Microsoft 365 E5 (Microsoft 365 E3 でも可)
※ Microsoft 365 E5 契約方法についてはこちらの記事で紹介していますので、ご覧ください。

・ Azure サブスクリプション (グローバル管理者)

・ System Center Configuration Manager (SCCM) CB 1902 ロールアップ (KB4500571) 適用済み環境
※ KB4500571 にて、Desktop Analytics の機能が追加されています。必ず、KB4500571 を適用ください。

・ Windows 10 クライアント (Windows 7、Windows 8.1 でも可)

前提条件 (公式ドキュメント)

<Desktop Analytics セットアップ (Web)>

公式ドキュメント: デスクトップの分析を設定する方法 [Microsoft Docs]

  1. ブラウザーを開き、下記のアドレスにアクセスします。
    https://aka.ms/desktopanalytics
  2. Microsoft 365 のグローバル管理者 (Global Admin) でサインインします。



  3. [Desktop Analytics のセットアップ] 画面が開きますので、画面下部の [開始] を選択します。もし、招待コードを求められた場合は [DesktopAnalyticsRocks!] を入力します。
  4. [サービス契約] (使用条件、プライバシーに関する声明) を読み、画面下部の [同意する] を選択します。
  5. [サブスクリプションを確認] では、必要なライセンスを持っているか確認し、[サポート対象のサブスクリプションをお持ちですか?] を [はい] にします。その後、画面下部の [次] を選択します。

  6. [ユーザーとアプリにアクセス権を付与] にて、Desktop Analytics にアクセスできるユーザーを [ワークスペース所有者] に追加します。追加後、画面下部の [次] を選択します。
  7. [ワークスペースを設定] にて、Desktop Analytics にて利用する Log Analytics のワークスペースを選択します。既に、ワークスペースがある場合、項番 9 に進んでください。ここでは、新しくワークスペースを作りますので、[ワークスペースを追加] を選択します。
  8. [ワークスペースを追加] にて、一意の [ワークスペース名] を入力し、サブスクリプションを選択します。そして、[リソース グループ] を作成し、[リージョン] を選択し、[追加] を選択します。
  9. 作成したワークスペースまたは、既存のワークスペースを選択し、[Desktop Analytics ワークスペースとして設定] を選択します。
  10. 下記の警告画面が表示されますので、[続行] を選択します。その後、新しいブラウザー ウィンドウが開きますので、画面の指示に従って実行してください。
  11. [ワークスペースを設定] にて [Desktop Analytics ワークスペースとして設定] として設定できたことを確認し、画面下部の [次] を選択します。
  12. [次のステップ] にて、画面下部の [Desktop Analytics に移動します] を選択します。
  13. 下記の Desktop Analytics トップ画面が表示されれば、Web での設定は完了です。

<Desktop Analytics セットアップ (SCCM)>

公式ドキュメント: デスクトップ Analytics と Configuration Manager を接続する方法 [Microsoft Docs]

  1. Configuration Manager コンソールを開き、[管理] – [概要] – [クラウド サービス] – [Azure サービス] を開きます。その後、画面上部のリボンから [Azure サービスの構成] を選択します。
  2. [Azure サービス ウィザード] が起動しますので、[名前] を適宜入力し、[Desktop Analytics] を選択し、[次へ] を選択します。
  3. [アプリのプロパティ] にて [Web アプリ] の右側に表示されている [参照] を選択します。
  4. [サーバー アプリ] にて、[作成] を選択します。
  5. [サーバー アプリケーションの作成] にて、[アプリケーション名] を適宜入力します。
    接続する Microsoft 365 の Azure AD 環境下に、SCCM を使い、サーバー アプリケーションを作成している場合、[ホームページ URL] と [アプリ URI] が既定の [ https://ConfigMgrService ] を使うと被ってしまい、既に URI が存在するエラーが表示されます。
    そのため、今回の例では、[ https://ConfigMgrService10 ] を使用しています。
    ※ 既存のサーバー アプリケーションがない場合は、[ https://ConfigMgrService ] をご使用ください。
    必要事項を入力したら、[サインイン] を選択します。
  6. Microsoft 365 のグローバル管理者 (Global Admin) でサインインします。

  7. 正常にサインインできると [Azure AD 管理者アカウント] の横に [正常にサインインしました。] と表示されます。そのように表示されたら、[OK] を選択し画面を閉じます。
  8. [サーバー アプリ] の画面に戻りますので、作成したアプリが選択されたことを確認し、[OK] で画面を閉じます。
  9. [アプリのプロパティ] に戻りますので、[Web アプリ] に作成したアプリ名が表示されていることを確認し、[次へ] を選択します。
  10. [Windows 診断データの構成] にて [商用 ID] が下記のページのものと同じことを確認します。
    [Desktop Analytics トップページ] > [接続されているサービス] > [デバイスを登録] > [業務用 ID キー] (商用 ID)
    本ページに表示されている [業務用 ID キー] (商用 ID) と上記の画面の [商用 ID] が一致することを確認します。
  11. また、[診断データのレベル] を [完全] にし、[診断データのデバイス名を許可する] を [有効にする] を選択します。その後、[次へ] を選択します。
  12. [Office 診断データ] にて内容を確認後、[次へ] を選択します。
  13. [利用可能な機能] にて、利用可能な機能を確認後、[次へ] を選択します。
  14. [Desktop Analytics にオンボードするコレクションを選択します] にて [表示名] を適宜入力し、[ターゲット コレクション] にて [参照] を選択し、コレクションを選択します。
    画面下部の [追加] にて、Desktop Analytics を展開したいコレクションを選択します。その後、[次へ] を選択します。
  15. [設定の確認] にて、設定内容を確認し、[次へ] を選択します。
  16. 正常に完了すると下記の画面が表示されますので、[閉じる] を選択します。
  17. あとは、SCCM 配下の Windows クライアントから Desktop Analytics のサービスにデータが連携されるのを待ちます。これには、最大 72 時間かかります。

<Desktop Analytics 構成後の Configuration Manager コンソール>

[ソフトウェア ライブラリ] – [概要] – [Desktop Analytics サービス]

[ソフトウェア ライブラリ] – [概要] – [Desktop Analytics サービス] – [展開計画]

[ソフトウェア ライブラリ] – [概要] – [Desktop Analytics サービス] – [接続の正常性]

<Desktop Analytics 構成後の Web ダッシュボード>

セキュリティ更新プログラムは、セキュリティ更新プログラム単位でどのコンピューターに適用されているかが確認できるのに、機能更新プログラムは確認できないという悲しい感じです。今後、正式リリースに向けて改善されることを期待します。

<まとめ>

今回は、Desktop Analytics のセットアップ方法を紹介しました。

Desktop Analytics を使って、組織内の Windows デバイスのアップグレードを最適な形で行いましょう。是非、活用してみてください。

快適な Windows 10 ライフを!