サーバー サイドでクライアント ピア キャッシュのダウンロード ソースを特定する方法

皆さん、こんにちは。

今回は、SCCM のクライアント ピア キャッシュ ネタ第二弾です。

前回の記事 (SCCM クライアント ピア キャッシュのログの見方) では、クライアント サイドでクライアント ピア キャッシュのログの見方、どのピア キャッシュ ソースからコンテンツをダウンロードしたのかを特定する方法を紹介しました。

今回は、サーバー サイドでクライアント ピア キャッシュのどのクライアント ピア キャッシュ ソースからダウンロードしたのかを特定する方法を紹介したいと思います。クライアント ピア キャッシュを社内の複数台の環境に展開した際に、各クライアントでいちいちログを確認しながら、どのホストからダウンロードしたのかを確認する作業はとても大変です。そのため、サーバー サイドで確認することをお勧めします。

サーバー サイドで確認を行うと下記のように表示されます。

【サーバー サイドでの確認方法】

    1. SCCM サーバーまたは SCCM 用の SQL Server をインストールしたサーバーにログオンします。(SQL Server Management Studio (SSMS) がインストールされていればクライアント コンピューターでも問題ありません)
    2. SQL Server Management Studio (SSMS) を立ち上げ、SCCM のデータベースが格納されているサーバーに接続します。[サーバー名] が正しいことを確認し、[接続] を選択します。
    3. SQL Server Management Studio (SSMS) が開きますので、左上のメニューから [新しいクエリ] を選択します。
    4. クエリ エディターが起動しますので、左上のメニューから SCCM データベース (CM_サイト コード) を選択します。
    5. クエリ エディター (右側ペイン) に下記のクエリを貼り付け、左上のメニューから [実行] を選択します。

      SQL クエリ:

      select 
      rsys.Name0 as 'Client Name',
      "Content Source Type" = CASE cdhs.DistributionPointType
      WHEN 1 THEN 'Cloud DP (Distribution Point)'
      WHEN 2 THEN 'Management Point'
      WHEN 3 THEN 'Peer Cache'
      WHEN 4 THEN 'DP (Distribution Point)'
      WHEN 5 THEN 'BranchCache'
      END
      ,
      cdhs.HostName as 'Content Source Host Name',
      pkg.Name as'Content Name',
      cdhs.ContentID,
      cdhs.BytesDownloaded
      
      from
      v_R_System as rsys
      join ClientDownloadHistory as cdh on rsys.ResourceID = cdh.ClientId
      join ClientDownloadHistorySources as cdhs on cdh.id = cdhs.DownloadHistoryID
      join ClientDownloadHistoryBoundaryGroups as cdhbg on cdh.id = cdhbg.DownloadHistoryID
      join v_Content as con on con.Content_UniqueID = cdhs.ContentID
      join v_Package as pkg on con.PkgID = pkg.PackageID
    6. クエリ エディターの下部に結果が表示されます。

      Client Name: コンテンツをダウンロードしたクライアント コンピューターのホスト名
      Content Source Type: どの配信タイプを用いたか (例: Peer Cache, DP (Distribution Point), BranchCache)
      Content Source Host Name: コンテンツ ソースのホスト名 (このコンピューターからコンテンツをダウンロードした)
      Content Name: ダウンロードしたコンテンツの名前
      ContentID: コンテンツの ID (パッケージ ID)
      BytesDownloaded: コンテンツのダウンロードサイズ (バイト)※ クライアントにてコンテンツをダウンロードしてからサーバー側にデータが反映されるのに最大 24 時間かかります。

【クライアント データ ソース ダッシュボード】

Configuration Manager コンソールにてもピア キャッシュの状況をグラフで確認することができます。SQL クエリほどは詳細に見えませんが、概要把握には役立ちます。

クライアント データ ソース ダッシュボード [Microsoft Docs]

Configuration Manager コンソールを開き、[監視] – [概要] – [配布ステータス] – [クライアント データ ソース] にて確認することができます。

今回は、クライアント ピア キャッシュについて取り上げました。クライアント ピア キャッシュはとても有益な機能です。コンテンツ配布の際に効率的にコンテンツを配信できます。是非、SCCM をお使いであれば、クライアント ピア キャッシュを有効化して使ってみてください。