Windows Autopilot のトラブルシューティング手法

皆さん、こんにちは。

最近、本ブログの更新が滞っており申し訳ございません。

今回は、Windows Autopilot のトラブルシューティング手法について紹介したいと思います。

<概要>

Windows Autopilot はエンド ユーザーにて PC をセットアップすることをコンセプトとしています。そのため、Windows Autopilot 中にトラブルが発生しても、IT 管理者側で即座に対応することが難しい場合があります。

その際、今回紹介するリモートによる Windows Autopilot ログ分析手法を活用いただければと思います。

<トラブルシューティング>


対象マシン

OS: Windows 11 version 23H2 (Build 22631.4169) 日本語版


  1. まず、トラブルシューティングする対象マシンで、Windows Autopilot が失敗したことを確認します。
  2. Microsoft Intune 管理センター (https://intune.microsoft.com/) を開き、[デバイス] > [Windows] > [Windows デバイス] にて、対象デバイスを検索して、対象デバイスのページを開きます。
  3. 対象デバイスのページにて、[モニター] > [デバイス診断] を開きます。
  4. Windows Autopilot が失敗すると、自動的に診断情報がアップロードされます。
    下記のように、[状態] が [完了] になっていることを確認します。
    ※ 診断情報のアップロードには少し時間がかかるため、[デバイス診断] のページをみても、アップロード中の場合もありますので、[状態] が [完了] になるまで少しお待ちください。
  5. 右側の […] メニューを選択して、[ダウンロード] を選択し、診断情報をダウンロードします。
  6. 診断情報がダウンロードされたことを確認します。
  7. ダウンロードしたファイルには、ZoneID が付与されているため、解除します。
    ダウンロードしたファイルを右クリックから [プロパティ] を選択します。
  8. 下記画面にて、右下の [許可する] にチェックを入れ、[OK] で画面を閉じます。
  9. 再度、ダウンロードしたファイルに戻り、右クリックから [すべて展開] を選択して、zip ファイルを展開します。

  10. まず、展開されたフォルダー内の [(73) FoldersFiles temp_MDMDiagnostics_…] というフォルダーを開きます。
  11. 下記のような cab ファイルが存在することを確認します。
  12. cab ファイルをダブルクリックすると、下記のようにファイルが表示されます。
    その中の [MdmDiagReport_RegistryDump.reg] を選択して、任意の場所にコピーします。
  13. コピーした、[MdmDiagReport_RegistryDump.reg] をメモ帳などのテキスト エディターにて開きます。
  14. [HKEY_LOCAL_MACHINE\software\microsoft\windows\autopilot\EnrollmentStatusTracking\ESPTrackingInfo\Diagnostics\Sidecar\LastLoggedState] というキーワードを検索します。
  15. 上記を見ると、[Win32App_a376c435-89c1-4886-bc04-38235837b8dd_1] が 00000004 になっています。00000004 の場合、エラーなので、このアプリケーションでエラーになっていることが分かります。
    (00000003 の場合は、完了)
  16. それでは、[Win32App_a376c435-89c1-4886-bc04-38235837b8dd_1] が何かを特定していきます。
  17. Microsoft Intune 管理センター (https://intune.microsoft.com/) を開き、下記のような URL にアクセスします。
    [Win32App_a376c435-89c1-4886-bc04-38235837b8dd_1] の場合 :
    https://intune.microsoft.com/#view/Microsoft_Intune_Apps/SettingsMenu/~/0/appId/a376c435-89c1-4886-bc04-38235837b8dd
  18. 下記のようにページが開きます。
    これで、どのアプリケーションなのかは特定できます。
    (明らかにアプリケーション名に理由が書いてありますが (汗))
  19. さて、それでは、このアプリケーションの [プロパティ] をみていきましょう。
    [検出規則] の ファイル名が異なりますね。
    (7zFM1.exe に設定されているが、正しくは 7zFM.exe)
  20. これで、Windows Autopilot が失敗した理由が判明しましたね。

参考ドキュメント : [登録の状態] ページ (ESP) のトラブルシューティング – Intune | Microsoft Learn

<まとめ>

今回は、Windows Autopilot が失敗した際のトラブルシューティング手法を簡単に紹介しました。皆さんも、Windows Autopilot が失敗した際の参考になれば幸いです。

快適な Windows Autopilot ライフを!