皆さん、こんにちは。
今回は、Local Administrator Password Solution (LAPS) ネタについて紹介していきたいと思います。
LAPS についてご存じない方は以前の記事をご確認ください。
ローカル管理者アカウントのパスワード管理に LAPS (Local Administrator Password Solution) を使う
今回の記事では、LAPS で管理しているクライアント コンピューターのローカル管理者アカウントのパスワードを Active Directory とは別の、Configuration Manager コンソールにて確認してみようという記事になります。下記のような形で見えるようになります。
<環境>
・ Active Directory
OS : Windows Server 2022 (20348.887)
ドメインの機能レベル : Windows Server 2016
フォレストの機能レベル : Windows Server 2016
・ Local Administrator Password Solution (LAPS)
Local Administrator Password Solution vesion 6.2.0.0
・ Microsoft Endpoint Configuration Manager (Configuration Manager)
OS : Windows Server 2022 (20348.887)
Microsoft Endpoint Configuration Manager CB 2207 (5.0.9088)
<前提条件>
事前に、Microsoft Endpoint Configuration Manager サイドにて、Active Directory フォレスト ([管理] > [概要] > [階層の構成] > [Active Directory フォレスト]) が設定されていること。
Active Directory システムの探索 ([管理] > [概要] > [階層の構成] > [探索方法]) が有効化されているか、有効化できる状態であること。
Active Directory システムの探索を、Microsoft Endpoint Configuration Manager のサイト サーバーのコンピューター アカウント (既定) で行っている場合は、LAPS で管理しているクライアント コンピューターのローカル管理者アカウントのパスワードへの読み取りアクセス権を付与しておきましょう。
これをしないと、読み取り権限が無く、Configuration Manager コンソールには LAPS で管理しているクライアント コンピューターのローカル管理者アカウントのパスワードが表示されませんので、ご注意を。
例
Set-AdmPwdReadPasswordPermission -OrgUnit Workstations -AllowedPrincipals TAMAI-CM01$
Set-AdmPwdReadPasswordPermission -OrgUnit <PC が格納されている OU の名前> -AllowedPrincipals <Configuration Manager サイト サーバーのコンピューター名 (最後に $ を追加することが重要)>
<実際の設定方法>
- Configuration Manager コンソールを開き、[管理] > [概要] > [階層の構成] > [探索方法] を開きます。その後、[Active Directory システムの探索] を選択し、[プロパティ] を選択します。
- 下記の [Active Directory システムの探索のプロパティ] が開きますので、[Active Directory の属性] タブを選択します。
- [Active Directory の属性] の画面にて、[利用可能な属性] の検索ボックスに [ms-Mcs] と入力して、Enter を押します。
- [ms-Mcs-AdmPwd] と [ms-Mcs-AdmPwdExpirationTime] が利用可能な属性に表示されるので、[ms-Mcs-AdmPwd] を選択して、[追加] を選択します。
追加後、[OK] を押して、画面を閉じます。
- [管理] > [概要] > [階層の構成] > [探索方法] に戻り、[Active Directory システムの探索] を選択し、右クリックにて、[今すぐ完全な探索を実行する] を選択します。
<[確認] Configuration Manager コンソールにて、LAPS で管理しているパスワードを確認>
- Configuration Manager コンソールにて、[資産とコンプライアンス] > [概要] > [デバイス] を開き、パスワードを確認したいデバイスを右クリックして、[プロパティ] を開きます。
- [プロパティ] 画面が開いたら、[探索データ] の検索ボックスに [ms_Mcs] と入力して、Enter を押します。
- 下記のように、LAPS のパスワードが表示されます。
<まとめ>
今回は、Configuration Manager コンソールにて、LAPS で管理しているパスワードを表示する方法を紹介しましたが、この方法は Active Directory システムの探索にて行っているので、LAPS で管理しているパスワード以外にも、Active Directory の属性情報なら取得が可能です。是非、皆さんの組織でも Configuration Manager コンソールにて表示させる必要がある属性があれば、本方法を応用して対応してみてください。
今回紹介した内容は、来月開催予定の Local Administrator Password Solution (LAPS) 勉強会 でも紹介予定です。是非、ご都合が良ければ、本勉強会へも参加いただければと思います。
それでは、勉強会でお会いしましょう!