皆さん、こんにちは。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
今回は、Windows 10 Enablement Package (有効化パッケージ、イネーブルメント パッケージ) の紹介をしたいと思います。
Enablement Package とは、手軽に Feature Update (機能更新プログラム) を適用できる仕組みです。
具体的には、Windows 10 version 2004 から 21H2 (20H2、21H1 を含む) へのアップグレードが、ほんの数 KB のファイルを展開するだけで行えます。前提条件はいくつかあり、アップグレード前のビルドの月例ソフトウェア更新プログラムを定期的に更新していること等があります。これは、月例のソフトウェア更新プログラムに、事前に 21H2 へアップグレードするための機能などがこっそり含まれており、そのバイナリーを用いて、Enablement Package で有効化するスイッチを動作させるというような機能になります。
<Enablement Package 提供形態>
提供形態 | 利用可能 |
Windows Update および Microsoft Update | Yes |
Microsoft Update カタログ | No |
Windows Server Update Services (WSUS) および
Microsoft Endpoint Configuration Manager (MECM) |
Yes |
<前提条件>
・ 20H2 へのアップグレードの場合 (KB4562830)
サービス スタック更新プログラム 2020 年 9 月 8 日 かそれ以降のサービス スタック更新プログラムを適用していること
2020 年 10 月 13 日 KB4579311 (19041.572) かそれ以降のソフトウェア更新プログラムを適用していること
参考情報 : Feature Update through Windows 10, version 20H2 Enablement Package
・ 21H1 へのアップグレードの場合
サービス スタック更新プログラム 2020 年 9 月 8 日 かそれ以降のサービス スタック更新プログラムを適用していること
2021 年 5 月 11 日 KB5003173 (19041.985) かそれ以降のソフトウェア更新プログラムを適用していること
参考情報 : KB5000736: 有効化パッケージを使用Windows 10バージョン 21H1 に対する主な更新プログラム
・ 21H2 へのアップグレードの場合
サービス スタック更新プログラム 2020 年 9 月 8 日 かそれ以降のサービス スタック更新プログラムを適用していること
2021 年 9 月 14 日 KB5005565 (19041.1237) かそれ以降のソフトウェア更新プログラムを適用していること
参考情報 : KB5003791: 有効化パッケージWindows 10バージョン 21H2 を更新
<適用方法>
具体的な適用方法は別ブログで掲載予定ですが、上記の前提条件を満たしてさえすれば、あとは特定のバージョンへアップグレードする Enablement Package を配布 (WSUS または Configuration Manager)して適用すれば、直ぐに対象バージョンへアップグレードできます。この Enablement Package を使うことで 2004 以降の Windows 10 であれば、迅速にアップグレードが実現できるため、管理工数がかかり削減できるかと思います。