SCCM を用いた更新プログラム (KB4346783) の配信 – パッケージ編

皆さん、こんにちは。

今回は、前回の記事で取り上げた KB4346783 を SCCM を用いて配信する方法を紹介したいと思います。

KB4346783 は、Windows Update (Microsoft Update) では配信されていますが、WSUS や SCCM のソフトウェアの更新ポイントにはカタログが提供されておらず、配信出来ません。そのため、SCCM のパッケージを用いて配信する方法を紹介します。

【KB4346783 のパッケージ作成】

  1. まず、Microsoft Update Catalog サイトより KB4346783 をダウンロードします。
  2. 今回は、x64 ベース (64 ビット) の Windows 10 Version 1803 用の更新プログラムをダウンロードします。
  3. 更新プログラムをダウンロード後、SCCM のコンテンツ共有フォルダーに移動します。
    また、インターネットからダウンロードしてきたファイルには Zone ID が付与されているためインストール前に解除します。ファイルの [プロパティ] を選択します。
  4. [ブロックの解除] を選択します。
  5. Configuration Manager コンソールを開き、[ソフトウェア ライブラリ] > [概要] > [アプリケーション管理] > [パッケージ] に移動します。
    [パッケージの作成] を選択します。
  6. [パッケージとプログラムの作成ウィザード] が起動しますので、必要事項を入力後、[このパッケージにソース ファイルを含める] にチェックを入れ、[参照] を選択します。
  7. [ソース フォルダーの設定] にて [ネットワーク パス] になっていることを確認し、[参照] を選択します。
  8. KB4346783 を保存したコンテンツ共有フォルダーを選択し、[フォルダーの選択] を選択します。
  9. [ソース フォルダーの設定] にて [ソース フォルダー] にパスが設定されていることを確認し、[OK] を選択します。
  10. [ソース フォルダー] にパスが設定されたことを確認し、[次へ] を選択します。
  11. [プログラムの種類] にて、[標準プログラム] を選択し、[次へ] を選択します。
  12. [標準プログラム] にて下記の設定をします。
    名前 : 適宜
    コマンドライン : wusa.exe “windows10.0-kb4346783-x64_145555faf4e3e494c20f22508f9c28fe12af387a.msu” /quiet /norestart
    (wusa.exe KBxxxxxx.msu /quiet /norestart のように設定すれば、KB4346783 以外の更新プログラムも配信出来ます。)
    プログラムの実行条件 : ユーザーのログオン状態に関係なし
  13. [要件] にて、今回は 64 ビット Windows 10 用更新プログラムなので、[指定したプラットフォームだけで実行可能] にチェックを入れ、[すべての Windows 10 (64 ビット)] にチェックを入れ、[次へ] を選択します。
  14. [設定の確認] にて設定内容を確認し、[次へ] を選択します。
  15. プログラムが正常に作成されると下記の画面が表示されますので、[閉じる] にて画面を閉じます。

【KB4346783 の配信】

  1. Configuration Manager コンソールを開き、[ソフトウェア ライブラリ] > [概要] > [アプリケーション管理] > [パッケージ] を開きます。その後、作成した KB4346783 パッケージを選択し、右クリックにて [展開] を選択します。
  2. [ソフトウェアの展開ウィザード] が起動しますので、配信対象のコレクションを選択するため、コレクションの [参照] を選択します。
  3. 配信対象のコレクションを選択し、[OK] を選択します。
  4. 配信対象のコレクションが設定されたことを確認し、[次へ] を選択します。
  5. [コンテンツ] にて、[追加] > [配布ポイント] を選択します。
  6. [配布ポイントの追加] にて、対象の配布ポイントを選択します。
  7. [コンテンツを配布する追加の配布ポイント] に追加の配布ポイントが選択されていることを確認し、[次へ] を選択します。
  8. 今回は更新プログラムを強制的に配信したいので、目的を [必須] に選択します。テストなどで、任意配信したい場合は、[利用可能] を選択します。利用可能で配信した場合は、クライアントのソフトウェア センターに表示されます。
  9. [スケジュール] にて [新規] を選択します。
  10. [割り当てスケジュール] にて、今回は、[直ちに] に設定します。適宜状況に応じて変更してください。
  11. [スケジュール] にて、割り当てスケジュールが [直ちに] になっていることを確認し、[次へ] を選択します。
  12. [ユーザー側の表示と操作] は既定のまま、[次へ] を選択します。
  13. [配布ポイント] も既定のまま、[次へ] を選択します。
  14. [概要] にて設定内容が正しいことを確認し、[次へ] を選択します。
  15. 正常に設定が行えると下記の画面が表示されますので、[閉じる] を選択し、画面を閉じます。

あとは、クライアント側に更新プログラムが配信されるのを待ちます。更新プログラム実行後に再起動をしないように設定していますので、クライアントに更新プログラムが配信されてから一度クライアントを再起動する必要があります。

更新プログラムがインストールされたかは、コントロール パネルにて確認出来ます。

今回は、KB4346783 を例に手順を記載しましたが、MSU ファイルで提供される更新プログラムであれば他の更新プログラムでも同様の方法にて配信出来ますので活用してみてください。